第428号(1994年1月1日号)


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新組織は財団法人で運営  県案の内容

 (財)沖縄県観光開発公社と(社)沖縄県観光連盟の統合は、昨年十一月に両組織が今年、四月を目途に合併することで合意し、具体的な合併作業の詰めに入っている。

 組織は形式的には財団法人とし、予算は現在の両団体の予算を加えたものより、大きくし、新事業にも取り組む。観光連盟の意志決定機関である総会、役員は、財団となるためこれまで通りの総会、役員という形ではなく、評議会のような形にする。

 新組織の内容は、これまでの事業に加え、調査やマーケティング部門を新設、さらに国際部なども新設して、海外事務所を設け、台湾や韓国、香港などからの誘客も図るものと見られる。

 焦点となっているのは新組織のトップ人事で、県からの出向、または民間の大物を起用することで調整が進められている。

 職員については、両組織とも県の職員に準ずる待遇とする予定で、個別に経歴などを詳しく調べる。

 組織の統合、新組織の設立は、西銘・前知事時代からこれまで十年近くも論議されてきた観光業界の懸案で、三次振計などにも盛り込まれた課題だった。

 新組織は、斬新な発想で国内外に強力な誘客力を発揮できるものとなるよう計画されており、実現すると沖縄の観光・リゾート産業の大きなイメージアップにつながるものと期待されている。大田・知事は組織統合を急ぐようにと指示、昨年の九月定例県議会では、瑞慶覧観光文化局長が合併を正式に表明していた。

 解説 組織統合・新組織設立の構想は、県内に公的な観光推進団体が多数あることから、統合してパワーを集中させ、効果的な誘客、運営を行うべきという業界内での論議が具体化してきたもの。

 現在、県の機関として@沖縄県観光文化局が観光全般を担当し、外郭団体として現場の観光を推進している団体はA(社)沖縄県観光連盟B(財)沖縄県観光開発公社CオキナワコンベンションビューローD(財)沖縄コンベンションセンターEブセナリゾート株式会社があり、民間のFアクアポリス株式会社、さらに国営沖縄記念公園や首里城を管理するG海洋博覧会記念公園管理財団も加えると、八団体となる。これ以外に地方の観光協会が本部町、沖縄市、宜野湾市、那覇市、久米島、宮古、石垣、竹富町などにある。

 いわゆる大統合はこれら組織を一元化する構想だが、今回の統合は観光連盟と観光開発公社に絞られた。

 両者の事業にダブりがあり、合併による合理化に効果があるとの観点からだ。

 実際、観光連盟は陣容が小さく職員数は十三人。この陣容で空港案内所、海のカーニバル(後に公社に移管)、花のカーニバル、 誘客宣伝隊の派遣、観光従業員の講習会、ミス沖縄の選出、各種印刷物の発行などを手がけてきた。県の助成額は年間約七千万円。

 一方、公社は県から約五千万円の助成を受け、六億円の基本財産を運営している。職員は本社・事業所に四十八人、ブセナなどへの出向社員が十二人の計六十人。海のカーニバル、サントピア沖縄などのイベントを行い、海軍壕、名護浦荘、沖縄館などの事業所を運営している。

 それぞれの組織の目的は連盟がどちらかといえば国内外客の誘致に力点を置き、公社が観光資源の開発や整備を行うこととなっ ている。

 現状では公社が二十年来観光地の整備や開発を行っておらず、イベントの開催など設立目的にはない事業に取り組み始めている。連盟は誘客力に力不足といわれ、また業界団体として強力なリーダーシップを発揮してほしいとの業界の要望は強い。このため、組織統合でなく両組織が本来の目的を強力に推進することが、合併よりも望ましいとの声も挙がっている。

 新組織の陣容は七十二人となる。充分マーケッティングや調査、海外宣伝事務所を運営する能力がある規模である。予算を支配し、組織統合にイニシアチブをとる県では、業界からの要望、提言を新組織に最大限に取り入れるという。

 しかし、これまで県は新組織の内容について「箝口令」を布いて論議を公開していない。業界サイドでは、業界を真に引っ張っていく強い組織の登場を望んでいる。(明)


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初の県産パソコンが登場 国産品の半額

 CPUにi486DX33Mヘルツを使い、8MのRAM、CD−ROM、240MBのHDD、14インチモニタ(1024×768ハイレゾ対応)などをフルに装備したウィンドーズマシン・レキオスPCjr−MSCを株式会社イミコム(本社・浦添市、金泰源・社長、電話〇九八(八七四)二九三三)が二十九万八千円で発売した。初の県産パソコンと銘打ち、徹底的な低価格化を実現している。

 レキオスシリーズは米国製のCPUに台湾製、日本製の部品を使って沖縄で組み立て、低価格化を実現した県産のコンピュータ。IBM−PC互換で、DOS/V、MS−Windowsに対応している。

 パソコン業界では今年年初から低価格化が進んでおり、外国メーカーが本体価格十万円台のマシンを次々に投入してきた。

 また、日本IBMが開発したDOS/Vはこれまで外国メーカーにとって壁といわれてきた日本語処理をソフト上で行うことによって解決、外国機の日本参入と低価格化を強力に進めた。

 さらに、Windowsの登場で、これまで機種によってソフトが別々につくられていたのが、統一されることになり、有力ソフトメーカーも次々にWindows対応ソフトを制作、低価格のウィンドウズマシンの普及に一層の拍車をかけていた。

 ところが、安くなったとはいえ、実勢価格に比べてメーカー希望小売価格はまだまだ高く、パソコンはもう一段下がるとの消費者の見通しから売れ行きは今一つ。たとえば、有力メーカーのパソコンの本体価格は定価で約四十五万円。それが通信販売だと三十万円前後となり、県内パソコンショップでも三十五万前後と実勢価格はバラバラ。

 しかも、パソコンに関する単行本などでは国産パソコンが機能の割に高いという論調が増えている。

 県産パソコンはこれら批判を一気に吹き飛ばす内容となった。

 公表されている機能を比較すると、県産パソコンに相当する実力があれば、有力メーカーなら本体価格の定価は約六十三万円。県産パソコンは国産有力メーカーの半額以下となっている。

 県産パソコンが安くできる点について金・社長は「日本のパソコンメーカーは外国に安い部品を提供しているのに、国内で使う完成品は高かった。DOS/VやWindows対応のソフトが普及することによって、世界の安いパソコンが今後もどんどん普及するようになる」と語っている。

 外国製パソコンや中小メーカーのパソコンはこれまでメンテナンスやサービス態勢に不安があり、ユーザーも導入に二の足を踏む状態だったが、県産パソコンは出張整備などサービス体制が整っており、これまでトラブルがあっても「ほとんどが一日で解決した」といい、トラブルの解決にも充実したサービスを提供することができるようになった。

イミコムでは、レキオスシリーズに各種タイプを用意しているほか、POSシステムも開発、これは沖縄県物産公社が発売元となって売り出している。


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中城湾港におけるフリーポート(自由貿易港)の早期実現について

(社)沖縄県貿易協会専務理事・崎原永広

 沖縄県は第三次振計に貿易振興を盛り込んでおり、その具体的施策として中継貿易基地が不可欠であるとしています。

 しかし、これをどのように実現していくかについては、議論の域を出ておりません。この際、議論で時間を浪費することなく、実現可能な具体策の検討に入るべきであります。

 そこで、私の提案として中城湾港のフリーポート構想を実現させたいと念願するものであります。

 国は、特に大蔵高官等は「我が国は一国二制度をとらないのが原則であり、それを曲げることはできない」と主張していますが、これは時代錯誤も甚だしい。

 現代は、国際化が叫ばれて久しく、特に経済のボーダレス時代が到来して、世界中の国々がその対応に躍起になっております。我が国が輸出大国になる以前にとった一国一制度主義は過去の遺物であり、もはや現代にはマッチできない体制である事を認識すべきであります。

 世界各国は貿易を拡大発展させる上で不可欠である一国二制度をかなり前から採用し、大いに発展している事実をいま一度認識すべきであります。

 私は香港やシンガポールのように住民を含めた自由市を想定しているわけではありません。ドイツ自由地帯に見られるように、中城湾港内に区画を設け、周囲を遮断して関税法規の適用外におき、通過貿易のみならず、中継貿易のための簡単な処理作業を認める区域を設けるべきであります。あるいはバンコック、カルカッタの自由中継地域のように港内の施設(コンテナバース)を区画して、通過貿易のための貨物の積み卸し、保管、一次蔵置のみを認めるべきであります。

 以上のように諸制度を導入することによって外国貨物の搬出入を容易ならしめる事が肝要であると思います。

 復帰してすでに二十年を経過している現在、沖縄県民はもう特別な措置に甘えることはできないとよく耳にしますが、とんでもない事であります。国は我々県民に対して膨大な米軍基地を押し付けており、県民の苦痛に対して充分に補償すべき義務がある事を忘れてはなりません。

 また、日本国民の説得に対しても、人口の一%足らずの県民の要求は充分理解し得るものと確信しています。その上で我が国における唯一のフリートレードゾーンが実質的に機能し、定着するものであります。

 沖縄選出の国会議員の先生方は(衆院五名、参院四名)、予算の獲得に日夜努力しておられる事について日頃より敬意を表するものであります。ところが、こと沖縄の将来の発展ビジョンに対して、特に我が県が南の玄関口、または南の拠点とよく口にされているのにも関わらず、今ひとつ取り組みが足りません。この際、イデオロギーや派閥を乗り越えて頂き、県の将来を担う貿易振興に対して、選挙時のあのすさまじい熱意を賜り、知事を先頭に国に対してフリーポート実現に向けて努力して下さる事を心より念願してやみません。

 フリーポートが実現する事により、貿易拡大は必定でありますが、現在の外国貨物の海上運賃は、追加運賃が不要になるので、半分以下に改善されることになります。これは県民の経済に計り知れない恩恵がある事を念のため申し添えます。

 また、フリーポートが実現しますと、東南アジア、ひいては世界各国のマーケットに充分対応できる事も確信しています。


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