第496号(1997年2月1日号)


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県カジノ推進協設立へ 社環同が呼びかけ

 沖縄県カジノ誘致推進協議会が社環同(特殊法人沖縄県社交業環境衛生同業組合)の呼びかけで近く設立される。国際都市形成構想の中で世界中に通用するカジノの設置を目指すもので、社還同の伊添一成会長(写真)が中心となって関連企業との調整を進めている。設立までに百社以上の参加を見込んでいる。

 社還同は理事会の全会一致でカジノ推進協の設立を決めており、精力的に関連企業との調整を進めている。すでに独自にラスベガスやオーストラリア、済州島などの視察・調査を行っており、取り組みは強力だ。

 伊添会長は「国際都市を形成するには人が集まる仕組みをつくらなければならない。国際観光地として立っていくためにカジノは必須。観光客は昼も夜もフルに沖縄旅行を楽しみたいはずだ。行政の夜への取り組みが現状では弱い。しっかりしたステージがないため本格的なディナーショウも開けない状態だ。カジノで沖縄の魅力は格段に高まる」と強調している。

《解説》高まる期待、公庫も近くレポート

 一方、県内経済界にもカジノ待望論があり、復帰前からさまざまな取り組みが試みられてきた。コザ市議会での論戦や開発庁の調査レポートもある。本紙も国内でカジノを推進している参議院議員の青木氏(当時サラリーマン新党)を招いてカジノ講演会を開いた。

 が、カジノを建設すると「青少年に悪影響が出る」などの慎重論もあり、これまで表立ってカジノ建設を推進するリーダーがいなかった。沖縄市で建設が進められた自転車競走の場外車券売場が紛糾しているのも「青少年への影響」が大きいと主張するグループがあるためだ。

 ところが、最近になってカジノ建設への期待が再び高まっている。

 国際都市形成構想や、観光産業の国際競争の激化など「国際的」な施設誘致のムードが高まってきているからだ。昨年十月にはOCVBが主催して調査団(団長・宮城宏光沖縄公庫副理事長)を組みラスベガスを調査。金融公庫、県、OCVBなどが参加した。近く調査内容が公庫レポートとして公表される。

 ラスベガスはカジノとテーマパークで躍進し、クリーンイメージも定着、家族連れに人気が急上昇している。オーストラリアでもカジノが続々でき、韓国済州島もカジノで観光客を集め、地元へのマイナスの影響はないという。このような事情が次第に県内でも常識となりつつある。

 このため那覇移設が実現するアクアポリスにカジノを設けるべきという声もかなり多い。国際都市形成構想のなかにカジノを組み込むべきだ、という財界人もある。

 また、県や那覇市など自治体にもいわば、カジノの隠れ推進派がおり、「個人的にはカジノ賛成」という意見は少なくない。

 伊添会長によると、接触した企業経営者のほとんどがカジノ推進協への参加を表明しているといい、今年はカジノ実現に向けていよいよ本格的な取り組みが始まりそうだ。(渡久地明)


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沖縄公庫 タラソに融資制度

 沖縄公庫は平成九年度の予算案を発表したが、この中で沖縄独自の制度として、「海洋資源有効利用促進資金(仮称)」を新たに創設、タラソ施設に産業開発資金、中小企業資金を集中的に融資、企業を支援する。

 新制度は「慢性的な水不足の緩和、国民・県民の健康増進、観光資源の開発などに資するため、海洋資源の有効利用を図る者に対して、金利、償還(据置)期間などを優遇した制度」というもの。

 貸付金の使途は設備資金、運転資金(中小企業資金に限る)で、貸付の相手方は「海洋資源の有効利用を図る者」と範囲が広い。沖縄公庫によると、「ホテルのタラソ施設はほとんどすべてこれに該当する」という。

 貸付利率は設備資金が財投金利で、運転資金は基準金利となる。財投金利だと市場金利が高くなった場合有利になる。

 償還期間は設備資金のうち産業開発資金が二十五年以内、中小企業資金が二十年以内。運転資金は七年以内、据置期間は三年以内。貸付金額の限度は産業開発資金が所要資金の七割、中小企業資金が七千二百万円(運転資金は二千五百万円)となっている。

 同資金はタラソに限らず、海水プールや深層水を使った養殖、海水淡水化、温度差発電などもカバーする模様。

 沖縄公庫の平成九年度予算は計画で総額二千二百二十一億円(一・七%増)、このうち貸付が二千二百十六億円、出資が五億円。

 資金別には産業開発資金が六百五十四億円(七・八%減)、中小企業資金が五百八十億円(五・五%増)、住宅資金八百二十二億円(七・九%増)、農林漁業資金九十億円(前年並み)、医療資金四十億円(前年並み)、環境衛生資金三十億円(前年並み)となっている。

■タラソ、タラソテラピー

 フランス、ブルターニュ地方で発祥した温海水を使った療養施設または療法。フランスでは当初、病気やけがの治療のための利用者が多かったが、次第に内容が変化、健康増進施設としてリゾート施設の中核となっている。本紙は昨年、フランスのタラソ事情を取材、連載(「公庫レポート」を転載)して好評を博した。

 その後、フランス政府関係者が沖縄県をしばしば訪問しており、本格的なタラソ施設の沖縄での実現に尽力している。


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羽田=那覇に夜間便 JTAが方針発表

 日本トランスオーシャン航空の奥野道夫社長は一月二十日、今年初めての記者会見を行い、経営方針などを説明した。

 一、羽田空港の発着枠の増加で二月中には発着枠の配分が決まるだろう。JTAは久米島新空港の完成に伴い、羽田=久米島直行便の申請をしている。久米島は夏場はいいが、冬場の需要が弱いので地元とともに冬場対策をたてることが大事だ。

 一、宮古、石垣の東京直行便は増便とともに発着時間の見直しをお願いしている。例えば宮古行きの羽田発は午前六時五十分だが、関東各県、千葉、茨城、栃木、群馬、埼玉などでは午前四時に起きて羽田に行かねば乗れない。または羽田近くに前泊しないといけない。これでは利用しにくいのでもっといい時間帯にしてもらいたい、というものだ。

 一、羽田=那覇の夜間便を申請している。夜八時頃羽田、那覇からそれぞれ出発するもので、ビジネス客には便利になる。料金も正規運賃の半額程度を考えている。

 一、久米島=那覇間をジェット化する。フライト時間二十五分は変わらないが、料金はいくらか値上げされる。夏のピークにYSで一日十便だが、ジェット化されると一日六便程度になる。しかし、席数がYSの二倍なので、六便でもYSの一・四倍の能力を持つ。

 一、久米島線は生活路線なので午後二時、三時頃の時間帯には琉球エアコミューターの機材を使っての運航も考えている。

 一、久米島空港は現在午前八時から午後六時までの運用だが、新空港になったら、午後七時半までの運用もお願いしたい。

 一、香港返還に伴い、台湾経済界が沖縄への投資を考慮し、特に台北=石垣の路線の開設を申請していると報じられている。日台航空協定では路線権は日本側がアジア航空とANK、台湾側が中華航空とエバ航空となっている。台湾側の申請がどう扱われるか注目しているところだ。JTAとしては当分は日本アジア航空にウェットリースして台湾へ運航し、実績を積み上げておきたい。

 一、七月から沖縄線に限って運賃が安くなる。東京=那覇で往復八千円だが、どれくらい観光客誘致に影響を与えるか、いまのところわからない。しかし、プラスに影響するのは間違いない。大いに期待している。

 一、国管理の空港は着陸料、施設使用料などの免除で運賃低減が実現したが、県管理の空港についてもどうするか、検討していると聞いている。

 一、消費税の値上げ、七月からの値下げと航空運賃の上げ下げが続き、利用者も落ちつかないだろうが、いましばらくまっって頂きたい。

 一、今年のJTAの経常利益は七千万円を目標としていたが、なんとしても達成したい。

 一、東京、北海道、沖縄で新航空会社設立の動きがあるが、そう簡単にいくとは思えない。現行運賃の半額といっていたが、最近では四割安、三割安と言うように変わってきている。これも半額では厳しいという実態が分かってきたからだろう。特に問題なのは整備の面だ。機材をリースしてパイロットも外国人を採用すると言っているが、整備に精通した人の配置、マニュアル通りの整備などなど、解決すべき問題が沢山ある。例えばエンジンに鳥が吸い込まれて整備するとき、場合によっては一週間もかかる。エンジンを取り替えるとなると一カ月はかかる。その間、定期路線を休むわけには行かないから、あと一機新たにリースする。コストが高くなる。そのほかパイロットは正規の入国手続きをして定住している人でないといけないとされている。このパイロットをどう確保するのか。低賃金でいいのか。組合との問題もある。航空券は直売するというが、集客できるのか、運賃の精算はどうするのか、というわけで簡単にはいかないと思う。

 一、しかし、新会社とはフェアに戦う。シビアな状況ではあるがフェアな競争をしていく。

 一、JTAはJALグループの一員として積極的なコストダウンに取り組んでいく。グループで共通化できるものはどしどし実行していく。カウンターの共同使用、コンピューター化などが出来る。

 一、今年の観光は需要は堅調だと思う。しかし、修学旅行の調整をしないといけない。修学旅行が盛んなため、石垣は一般旅客まで少なくなっている。修学旅行の日程は一、二年前に決まっているので調整は出来ると思う。修学旅行にバスも、航空機の座席も占領されて一般旅客に影響が出てはいけない。


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